■さらに、時間を追って来歴を見ていきましょう。
八朔(はっさく)、もう美味しくなってきていますね!
八朔は日本で発見された品種なんです!
1860年頃、広島県因島市にある浄土寺の境内に偶然に 発生していたのが発見されました。
現在、その古木は現存しています。
なぜ、八朔と言う名前になったかと言いますと、陰暦の八月朔日(月の第1日目、ついたち)頃に食べられるようになることから、八朔 (はっさく)の名前が付けられているようです。
八月朔日は現在の暦に直しますと9月1日です。
えーっ、9月頃には、はっさくなんて無いよ!
なんです。
はっさくの花は他の温州みかんやオレンジと同じ時期5月上旬に咲きます。
早生はっさくであれば12月中頃から、普通はっさくであれば1月から2月に収穫して1〜3ヶ月追熟(冷暗所に保存して酸味を抑えこと)して出荷します。
一番遅い、木なりはっさくは5月頃まで樹上で成らしておいて収穫します。
だから9月頃からなんて!
と思いますが、和歌山有田のみかん農家さん曰く、9月頃まで収穫しないで放ったらかしにしても、食べられないことは無いそうです!
ただ、5月を過ぎるとはっさくの実の中の種に根が出る場合があり、それと果皮がライムグリーン色に変色する、回青現象をおこす場合があるそうです!
実は昨年の9月頃、私どもの会社に、某映画会社の製作部さんから
「映画の撮影のため、夏みかんはありませんか?」
と問い合わせがありました!
いくら何でも、こんな時期にあるはず無いと思いましたが、念のためみかん農家さんに電話をいたしますと
みかん農家さん「まだ、はっさく、甘夏が樹に残っているよ〜!」
私「まだ残ってるんですか?どこの園地の樹なんですか?」
みかん農家さん「いや〜、園地やなくて、家の近くで放ったらかした樹があるんや!」
それで、なんとか収穫して映画の撮影現場まで発送したことがあります。
さてさて、みかん農家さんのはっさくは無事に映画に出演できたでしょうか….